メモ

ローカリズム、ローカリゼーションをテーマにした先日の映画上映会後のシンポジウムで、参加者から「大企業に勤めている人はどのようにして自分の企業をローカル化していけるのでしょうか」という質問がありました。
監督のヘレナさんは、「最初のステップは認識を高めて、ローカリゼーションという道があることを理解する。志が同じような人を見つけて、定期的に集まって、いままであたりまえと思われていたことを話す。いまはバラバラにしか見えないことの全体を見る。このような仲間を見つけることがローカリゼーション。意味ある変化をもたらすためには孤立した個人ではなく一緒にすることが大切」と、話していました。ローカリズムというのは、グローバリズムに対抗する概念です。しかし、企業の中で、個人が反対方向に動くのは難しそう。
他の参加者からの質問で「宗教と思われないか?」という危惧もあがったほどだし。遠くからのものをどんどん運び、新しいものへ次々と買い換えていくことを良しとする消費社会に対し、地産地消、地域コミュニティづくりなどを推し進めるローカリズムを、しかも企業の中で唱えるのは大変だと思う。
ゲストの鎌仲さんは、この「大企業」を「電力会社」と意訳(超訳?)し、「電力会社の人も100パーセント、原発がいいと思っているのではないはず。会社内で自由にものが言える関係性を築くことが大事。「もうちょっと地元の人と話し合おうよ」と言ってもクビにならない関係を作ること」と、答えました。
1988年に「スタジオボイス」に載っていた「今でも出来る自宅闘争マニュアル」という記事のコピーをいまでも持っています。このシンポジウムの翌日、読み返していたら、こんな文章が載っていました。注意、これは1988年の記事です。
11. 現場の「決断」
76年2月2日、カリフォルニア州サンホセにあるゼネラル・エレクトリック社(GE0のベテラン技術者が退職した。長年、原発の開発に携わってきた3人は「原発は技術的怪物になっており、もはや制御できない」と、退職後、大事故の可能性を説いて回った。日本ではこんなことは起きまいと思っていたら、遂に九州電力の中で伊方原発低出力実験反対の署名が始まった。「電力会社の人間はどうして何もしないのだろう」と安易に口にする人がいるが、外部の人間の何倍もの覚悟が彼らには必要であることを考えて欲しい。そして彼らを支えるのは、我々自身の行動だ。
昨夜、DOMMUNE坂口恭平さんの「都市型狩猟採集生活第6回」という番組を初めて見たのですが(ゲストは鎌仲ひとみ監督と環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏)、坂口さんのような好奇心を持っていたいと、強く思いました。それがいちばんの動力になる。
ここから後は後日書くつもり。記憶用メモ。