「fotgazet」創刊

阿波根昌鴻(あはごんしょうこん)さん。1901年、沖縄・伊江島生まれ。20代でキューバ、ペルーに渡り、1934年、31歳で伊江島に帰郷。
故郷の伊江島は、戦中は島民の半数以上が戦死という激戦地となり、戦後はその土地の6割を軍用地として米軍に占拠された。
阿波根昌鴻さんの自著『米軍と農民』には、島民がどのように土地を奪われ、どうやって闘ってきたかが綴られている(→3年前にこの本を読んだときの感想)。理不尽で圧倒的な暴力に対して、彼らは非暴力を貫き、誇り高く訴え続けた。読んでいて震えた。
阿波根さんが当時大変高価だったはずのカメラを買い、写真でもその闘いを記録していたということは知らなかった。『米軍と農民』に書かれていたかもしれないけど、僕はすっかり忘れていた。
だから、(今日購入した)創刊されたばかりのPDFフォトジャーナリズム誌『fotgazet(フォトガゼット)』の目次に、阿波根昌鴻という名前を見つけ、ページを進め写真を見たときに、本を読んだときの震えがまた襲ってきました。
平和と民主主義の最大の敵は、無関心だと言われます。暮らしに直接かかわり公正さを危うくする問題は多岐にわたり、私たち自身の無関心さが問われています。
「fotgazet」は、写真や映像、時にはペンで、この無関心を打ち破る挑戦を続けたいと思います。(創刊号巻頭の言葉から抜粋)
http://www.fotgazet.com/
なお、この創刊号で編集長を務めているフォトジャーナリスト森住卓さんは、現在、高江を取材中です。→「森住卓のフォトブログ」。友だちも写ってる!