「かすみがうらマラソン」

茨城県に行って「かすみがうらマラソン」に出場しました。
3週間前の、真冬のような寒さだった「佐倉マラソン」とはうってかわって、4月3週という暦通りの(でも昨日は東京に雪が降ったのだ!)、今日はラベルを貼って見本にしたいぐらいの「春」。楽しく走れました。
といっても、タイムは3時間46分台で、記録的には全然誇れたものではないけど悔いはないです。
予想ではもう少し遅いかなと思ってたところを、自分のコンディションからすればまあ順当なあたりを、最後まで笑顔で走れたタイム。それは、沿道の農家のみなさんたちの応援が、42.195キロずっと続いたことが大きな要因です。だって、オフィシャルのエイドステーションが15ヶ所(ここで水やスポーツドリンク、後半にはバナナやパン、飴などが補給できる)もある上に、さらに沿道の人たちによる私設のエイドがたくさんあるのです。1キロ以内には確実にエイドがある。子どもたち(並んでランナーたちとハイタッチをしようと待ち受けてる)から老人たち(庭先に椅子を出して僕らを見送ってくれている)まで、地元の人たちの応援。飴やレモンなどの食べ物(干し芋が美味しかった)をお盆に入れて立っている人も多い。収穫した野菜を洗うと思われる直径一メートルぐらいのプラスチックの大きな桶にホースからの水を流しいれて、ランナーが自由に顔を洗えるようにしてくれていたり。
  こうなると、せかせかと紙コップを取って水をひとくちだけ飲んで、路肩に紙コップを放り投げるなんていうレースにはつきものの行為が、まあ今日はそんなに急がなくてもいいよなって思えてきちゃいます。紙コップはできるだけゴミ箱にきちんと入るように落としたり、ボランティアの子どもたちに手渡す。紙コップではなく、お茶を茶碗で出してくれた私設エイドもありました! 注がれたお茶を飲み(横のテーブルにはひとくちサイズのお握りもあってかなり心ひかれた)、ちゃんとお礼を言って去って行くと。こんなこと繰り返してたら水分とりすぎで30キロ過ぎで、レース中にはじめて仮設トイレに入るはめになりましたけど。
あと、河川敷でのマラソンみたいに直進して折り返して戻ってくるというようなコース設定よりも、今回のような大きな円を描くコースのほうが僕は好きだなと思いました。同じ道を引き返すより楽しい。「楽しかった」と何度も書いてますが、マラソンはもちろんそれなりに苦しいもので(控えめな表現)、今回は25キロ以降、僕よりも前を走っていたランナーが歩き出す光景をいくつも見たのですが、「ここで歩くとしても、残り20キロだと4時間ぐらいかかってしまう、だったら走ろう」と思えるんですね。収容バスなんてレースのいちばん最後に落ちたランナーを拾っていくんだろうし、長い時間歩き続けたり、路肩でバスを待つよりは、速くゴールに向かってレースを終えようって。そういうときに背中を押してくれるのが、沿道の彼らの応援です。あと、これだけの距離を走ってると自分の周りには同じようなスピードのランナーが自然と集まってくるので、だんだんと仲間意識が芽生えてくるんですね。なんとかここについていこうとか。
【追記】翌朝
身体が、特に下半身、尻から後ろの太ももにかけての筋肉が痛いです。ロメロのゾンビのような動きになっています。勝手に、今日は新聞の休刊日だっけ、なんてさっき一瞬勘違いした。佐倉マラソンの翌日は、普通に肉体労働の仕事で床に置いてあるものを持ち上げるのが大変でした。
おまけ。マラソン大会のランナーは、以前その人が出場した大会の記念品Tシャツを着て走ることが多いです。こういった参加賞のTシャツは、綿ではなく汗が乾きやすいマラソン用の素材でできてます。自分が出場した大会のTシャツを着てる人を見ると親近感が湧きます。これは、ロックフェスなんかで、例えばFUJI ROCK FESの会場で朝霧JAMのTシャツを着てる人を見つけてそれが自分が行った年のTシャツだったら、つい話しかけたくなるようなのと同じ気持ちです。