「つくばマラソン」

朝5時前に家を出て、茨城県つくば市まで行って「つくばマラソン」を走ってきました。
スタート前から小雨。気温低い(たぶん10度以下)。でも雨も気温もあまり気にならなかった。雨は走ってるうちにいつの間にか止んでたし。
問題は、1万数千人参加の大会なだけに、スタートから7キロぐらいまでの間、ダンゴ状態になってのろのろとしか走れなかったこと。スタート時の並び順は、まずは招待選手がトップに陣取り、そこから後は、エントリー時に自己申請したマラソン記録によって速い人からゼッケンの番号が分けられていて(僕のゼッケン番号は5000番台)、1000人ずつのブロックになって出発するのだけど、僕の前に、なぜか6000番台とか8000番台の人も走ってる。ペースが遅い。最初の1キロなんて6分超えるし、そのあとも5分50秒ぐらい。このままでは遅すぎてジョギングになってしまうので、7キロ過ぎのようやく集団がばらけてきたのを機に、隙間を縫って前に進みました。12キロ時点で1時間。そのあとはキロ5分のペースでいきました。
僕の低機能低価格な腕時計はラップが1個しか取れないし(それって、ストップウォッチと同じことだと思う)、走ってるときはいつも以上に考え事ができないので、目安をキロ5分にすると楽です。ハーフもそのまま通過し、24キロ時点では貯金も少しだけできた。
走ってる最中はどのレースでも同じく、「次のキロ表示まで早くたどり着かないかなあ」ということを考えています。今回あらたに導入した作戦は、前方20メートル以上前を走る女性ランナーを目標に、彼女に追いつくことを目指す。半径5メートル以内の集団のペースが変わろうがそれは気にしない。あの彼女に追いつく。追いついたら、また同じように前方を走る女性ランナーを目標にする。この作戦、まわりが男ばかりだと使えないし、こうやって文字にすると引く人もいるだろうけど、気持ちに張りが出る!
あと、荒い息音のランナーが近くにいたら注意。ヘッドホンして音漏れするぐらい大きな音で音楽を聴いているランナーにも気をつける。ふたりでおしゃべりしながら走るランナーも避ける。彼らの作る出すリズムに合わせちゃうのが怖いから。荒い息音のランナーの周りは自然と人が避けるので(電車の中の、限界が近そうな酔客の周りに空間ができるように)、僕もさっさと離れる。それだけの道幅はある。
つくばマラソン」のコースは、高低差もほとんどなく、道幅、運営、エイド、応援、全部素晴らしかった。「記録の出しやすいコース」と聞いていたけど、まさに。途中で、珍走団が反対車線を示威走行してたのも観られたし(茨城名物?)。気温のこのぐらいの低さは走る分には最適。
特にトラブルも起こらないし、ピンチも訪れない。それでも30キロを過ぎると自然に身体が重くなってきて少しずつキロごとのタイムも遅くなってきた。ふくらはぎが痛い。足の裏にマメはできていない。呼吸も正常。前回のマラソンの自己記録の更新はたぶんできるだろう。だけど、このままでいくのはつまらない。こんなにいいコース・コンディションで、何も仕掛けずに「無理」をしないと、このあとは(このレース以降も)下がっていくだけな気がする。だから35キロまでは辛抱して、そこでギアを入れてみた。
給水をパスしてみる。前回のマラソンではほぼすべてのエイドで給水をとり、後半のエイドではパンやバナナも全カ所でとっていた。今回は自分の判断で、なしでも大丈夫と思ったり、集団を抜けられると思ったエイドではパスした。食べ物はバナナを二カ所でとっただけ。それでも「ガス欠になる」ことはなかった。
ただ、ギアを上げた影響は1キロ過ぎたところですぐ出てきてしまった。37キロ地点からはキロ6分ペースがやっと。それが徐々に落ちていく。次々に抜かれていく。前方の女性ランナーを目標にする作戦を修正して、目の前のランナー(後ろから追い抜いたランナーに入れ替わっていく)に付いていく作戦に変更するけど、それも不発。あと5キロなのに。これでは今シーズンの目標3時間30分をどうしても超えてしまう。悔しい。悔しいけど、速度があがらない。「あと5キロ!」沿道から応援の声。でもその5キロをキロ7分オーバーで走ることになるとは。
つくば大学キャンパス周辺に戻ってきて、まもなくゴールというのを実感する。ラストスパートのランナーに100人以上は抜かれた。トラックに戻ってようやくゴール。
記録は3時間37分8秒だった。前回よりも15分ほど記録を短縮。ダメージも前回よりずっと少ない。だけど勝負どころで仕掛けたペースアップが続かないというのは自分の体力不足であり、あとはスタート時の混雑回避が次の課題だなあと思いました。キロ4分55秒でいけば3時間30分は切れるし、不可能なタイムじゃないはず。レース全部をそのイーブンペースではいけないから、30キロまでを4分50秒〜4分55秒で少し貯金を作っておいて、終盤に耐えうる力をつければ大丈夫。