Shing02ライヴ@かねよ食堂

入稿作業でどうにもこうにもならないはーぴーからチケットを譲り受け、Shing02のライヴを観に行ってきました。先月の恵比寿公演以来。
横須賀駅でナカマサと待ち合わせ。うかつ大臣のナカマサさんは自分のチケットを忘れましたが、それはなんとかなりましたよ。
横須賀駅構内を出て、港が見えた瞬間にすでに「最果て」感はあったけど、会場の「かねよ食堂」は駅前のバスターミナルから観音崎行きのバスに乗り、さらに20分。最果ての果て。同じバスから降りてきた、陽気なツヨシ君が僕らを案内してくれなかったらどちらに進めばいいのか途方に暮れてたかも。
とうに陽が暮れた漁村の中の道を10分ほど歩くと、Shing02のラップが聞こえてきた! 漁村の中に響くShing02。会場に到着して、ゲートの向こう(ここで紙製のリストバンドをしてもらって、すでにフェス気分!)を観たら海が広がってる!
沖縄高江でのShing02ライヴ写真を見たときに、こんな森の中でステージを組んで歌う/聴くってすごく気持ちいいだろうなと、うらやましかったけど、ここはその海バージョン! 砂浜に特設ステージがあり、砂浜でみんなが踊ってる。「食堂」と付く会場名に騙されて(サイトを調べない僕がうかつなのです)、カフェライヴみたいなのだと思ってたら、全然ちがう。小さな漁村の砂浜でのフェス!
CDでは「湾」=サンフランシスコ湾と連想していた「湾曲」のリリックも、彼が左手でステージ横の海を指し、ラップすると、ここの歌に聞こえる。一瞬で僕とナカマサは今日ここに来たことが大正解だったことを確信した。Right Here, Right Now!  僕もナカマサもうかつだけど、こういう感度は似てるのだ。だから、お互い同じような感嘆詞が出てくる。僕はShing02のパフォーマンスに鳥肌が立つ。メキシコの瓶ビールをすぐに飲み干してしまう。時折、雨が少し落ちてくるけど気にならない。
PAエンジニアが数デシベルの音の差異に敏感になるように、僕は耳や目だけでなく鳥肌立ったままの両腕も雨に濡れた髪の毛も、とにかく身体全体で受信するんだ。砂浜でくるくるまわりながら思ったのは、世界が狂っていようが僕は漁村の端のこの砂浜でこの音楽を聴くために生きてるってこと。まったくもってラヴシックで子どもチックな日記だろうけど、誰かの携帯にメモリーされたステージの「残像」よりももっとクリアで、美しく、持続し、発芽する「瞬間」が、僕の中に宿ったからいいんだ。ありがとう。
終演後、僕が着てた高江のTシャツにShing02にサインしてもらいました(上の写真)。何度も会ってるのにサインしてもらったの初めて。ナカマサや、会場で会ったサスケさんや、ナカマサのお友だちの編集者さんたち、おかげでとても楽しかったです。感謝。チケット譲ってくれたはーぴーにももちろん特大の感謝を。