沖縄の高江のこと

2004年8月沖縄宜野湾市にある沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落炎上した。
現場は米軍が封鎖して、現場検証や事後処理は米軍が行った。大学の関係者も日本の報道陣も現場には入れなかった。日本の警察は米軍の封鎖に付き合っただけ?
でもこの事件をきっかけに市街地を軍用機が飛ぶようなことでは危ないと、普天間基地の代わりに、危険な住宅地の近くではなく「僻地」である辺野古の海を埋め立てるとか高江の森を壊して基地を造ろうという計画が盛り上がる。ん?
「僻地」は人間側の、しかもマジョリティー側の言葉。「僻地」だろうが住民はいるし、海にはジュゴンも魚などの生物もいる、森には木やそこに暮らす鳥や動物がいる。
高江で工事を阻止するための座り込みが始まって一年。
6月29日、現地では「高江座り込み一周年報告会」がちょうど今の時間開かれてる。
たぶん今頃、僕の友だちのカクマクシャカ知花竜海が高江で歌ってる。
カクマクシャカと知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)は、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落したあと、すぐに抗議の歌を作った。「民のドミノ」。無料でダウンロードできる。歌詞も読める
UAも去年11月に高江に歌いに行った。
http://ryuqspecial.ti-da.net/e1834222.html
高江の座り込みの人たちは、工事を進めようとする「沖縄防衛局」の人たちや工事会社の作業員たちが来ると、なぜ工事に反対するかを話し、なぜ工事しようとするか聞くんだそうだ。大事なのは対話。その作業員たちが座り込みの人たちにシンパシーを抱いてしまうと、「防衛局」は工事を強行するために新たに違う会社を派遣してくる。そこでまた対話が一から始まる。
去年のクリスマスは、座り込みの住民のひとりの結婚式の翌日(それに、まさか12月25日に!と手薄になっていた)、たったひとりでゲート前に座り込んでいたS君を、急襲した「那覇総合警備」の20人が強引に引き抜いて、作業用の10トントラックを2台ゲートの中に侵入させたそうです。
「やんばる東村 高江の現状」
http://takae.ti-da.net/
先日の東京・上野の「Peace Music Festa! from 辺野古」でスピーチに立った、いつもは高江で座り込みを続けるお母さんたちは赤ちゃんを抱いていました
基地も、基地計画も、住人たちのそれまでの暮らしを変えてしまう。
東京にいると日本の中心にいるようで、こういうこと全然知らないで過ごしてしまう。
日本における米軍の基地の約75パーセントは沖縄県にあるのだ。
辺野古のことも高江のことも泡瀬干潟のことも沖縄の友だちが伝えてくれてよかった。そうじゃなかったら僕は知らないままだった。教えてもらったから僕は「ドミノ」のひとつになって、誰かにちょっとでも何かが伝わることを信じて話す、書く。ほんとのちょっとの力だけど、繋がって、ドミノ倒しが起こればいい。僕は呪文のように心の中で繰り返す。〈我々もまた彼らである/彼らはまた我々である〉と。
海や森をつぶしていって沖縄に残るものはなんだ?
  造成工事によって失業率ナンバーワンの沖縄県で雇用が増える? でも工事を請けるのは本土の企業なはず。失った自然(沖縄の大事な観光資源でもある)は戻らない。
追伸
Shing02カクマクシャカとともに、7月23日、高江で歌います! ピース!