『ストロベリーショートケイクス』

昨夜、渋谷のレイトショーで映画『ストロベリーショートケイクス』を観てきました。
http://www.strawberryshortcakes.net/
20分遅刻(最近、3本連続で遅刻)、21時20分からの回なのに最前列しか席はなく、しかも右端。
原作を読んでなくて、いつものように事前に情報を仕入れてこない僕は登場人物の関係がよくわからなかったのですが、出てくる女の人がみんなきれいで、じっと見入っちゃいました(←バカみたいな感想だなぁ)。最前列、右端の席からということもあるかもしれないけど画面のパースが狂ってるような、長体がかかったように女の人がみんな「すっ」とスマートなんです。
いま、オフィシャルサイトを見て初めて知ったのですが、監督の矢崎仁司って僕のいちばん苦手な映画『三月のライオン』の監督だった……。うわ。この『三月のライオン』って兄妹の近親相姦だとか自殺がひたすら暗いトーンで描かれていて(ものすごく昔の記憶だから不確かだけど)、僕はきらいな映画を訊かれると(←ほとんど訊かれたことない)いつもこのタイトルを答えるのです。でも、『ストロベリーショートケイクス』は、苦手意識を感じなかったです。「じとっ」としてなかった。むしろその逆。湿度とか贅肉がない。原作(魚喃キリコ)があるためだと思うけど、男の監督が撮ってるということも感じなかった。
途中から観たせいというのが絶対的にあるけど、秋代の行動が謎だった。なんでデリヘル嬢やってるんだろうとか、菊地はどうして秋代と付き合わないんだろうとか。里子(池脇千鶴)が可愛い。可愛すぎる。鉄割アルバトロスケットからの出演は戌井さんしかわからなかったです。でも適役! 
この映画を観に行こうと思ったきっかけは、先月の「Clap Hands!!」で知り合ったmount sugarが主題歌を歌ってるということからでした。あの日のステージもよかったけど、打ち上げの席(渋谷の文化村の裏にある沖縄料理店。でも人数が多すぎだったので同じビルの4階、ダンススタジオに飲み物や食べ物を運んで会場にした)で話した感じ、それにその席でギターで歌ってくれた歌にひかれました。
ボーカル山里亜里砂さんはフィッシュマンのファンで、第一回の吉祥寺フィッシュマンズナイトにも来てくれたそうです。そんなことを聞いたらもう他人とは思えない。
エンディングに流れた「光が消える前に」がすごくよかった。歌もいいんだけどきちんと映画のエンディングになってた。この歌があって、映画全体、それに登場人物がみんなさらに愛しく思えた。
「光」を歌った歌は名曲が多いんです。宇多田ヒカルの「光」、小沢健二「ある光」、高野寛「確かな光」、THE BOOM「光」、bonobos「あの言葉、あの光」……に並ぶ名曲の誕生。