明日からRISING SUN ROCK FES

明日からRISING SUN ROCK FESです。
僕は今年で3回目。今年の注目はなんといってもShing02+カクマクシャカです。出番は土曜の24時〜25時(BLACK HOLE)。
カクマクシャカ6月に坂本龍一の前でラップし、7月にフジロックで加藤登紀子とコラボレーションし、遂に北の大地でShing02と合体!
GANGA ZUMBAも楽しみ。フジロックでは時間の都合で一曲しか観られなかったマルコス・スザーノのセッションもあるし(フェルナンド・モウラと共にTaiji All Starsも出る)、tatsuさんも帰ってきたSUPER SESSIONに出るし、高野寛高橋幸宏でギターも弾く。宮沢和史はSOUL OF どんとにも出演(今年1月のNHKホールの「どんと紅白」のレポート)は僕が書いた)する。GANGA ZUMBAすごい!
高野寛のblogのこの文章がとてもよかったです。
去年のRISING SUN ROCK FESで印象に残ってるのは銀杏や、ハナレグミのシークレットライヴや、そしてフィッシュマンズだ。
以下は去年の日記から。
ここ何日か、ほんとのこと言うとここ何週間か、日常の隙間すきまにフィッシュマンズのことばかり考えてました。この一ヶ月ぐらいほとんどフィッシュマンズ以外の音楽は聴いてないや。
だから隙間だらけで無防備なRISINGの2日目はかなりやばかった。氣志團のステージに感動しながらも(ほんと感動した)、「あと4時間後にはここで……」と思うだけで、感情が湧き出てしまって、それからはもう勉強も仕事も手につかない。ってRISINGのあの会場でそんなことしてないけど。
サウンドチェックの音も聴きたくて、SUN STAGEの前にはかなり早い時間に行った。ドラムの音。「I dub fish」とか「magic love」もあったよね。雨が少し降って、カッパを着て、止んで、脱いで。ステージ横のスクリーンに、「next artist」「フィッシュマンズ」という文字が出たときに、「もうこの瞬間からは全部見逃さないんだ」って思った。涙が出てきた。
佐藤伸治がいなくなってもう6年。
そのニュースを知った日のこと。それとその翌年、どんとの死を聞いた日のことはすごくよく覚えてる。それまで、「死」というのは自分よりずっと年上の人のもので、向こう側にあるものだと思っていた。だけどそうじゃなかった。
〈その死はあまりにも突然すぎて、僕にはそれをうまく理解することができませんでした。悲しみというよりは「そんな事実は、この世界に馴染むわけがない」という感じだったのです〉
フィッシュマンズがステージに現れたとき、僕は声をあげた。まわりの人たちもみんな声をあげてた。あれ、「歓声」というやつなんだろうか。ライブで声をあげるなんて僕にはめったにないこと。しかもまだバンドはひとつも音を出してないのに。
郁子ちゃんが登場して、一曲目のイントロが始まった。「Weather Report」の、何百回もCDで聴いた同じアレンジ。でも、郁子ちゃんの声だけがCDと違った。ハッとした。たぶん郁子ちゃんも、僕らがその瞬間、「ハッ」となることを想像してたんじゃないかなと思った。僕は涙をまわりの人に見られるのがいやで、緑のタオルを頭にかぶって聴いてた。続いての永積タカシクラムボンがカバーしていた「ナイトクルージング」を、タカシくんが選んだのがなんかいいなあ。タカシくんはフィッシュマンズフィッシュマンズを歌うことを楽しんでたなあ。UAの登場はまったく予想してなかった。圧倒的な歌の力。UAの言葉に促されて、振り返ったときの美しい夕焼けの空! 清志郎の「MELODY」でまた泣けた。“COM'ON ROCKERS!”って一緒に叫びながら。「さとしん、観てる?」って何度も頭の中で問いかけた。
すごくバカげてることはわかってるんだけど、佐藤伸治が死んでいるということにまだ馴染めない。小沢健二が数年前に久しぶりの新作を出したように、佐藤伸治もそのうち戻ってくるような気がしてならない。小沢健二は死んでねーよ。バカじゃねーの、おれ。でも、欣ちゃんがメンバー紹介で佐藤伸治の名前を呼ばなかったのは、いつか本当に帰ってきた日に、「ボーカル、佐藤伸治!」って紹介するためなんじゃないかと思ってしまう。ほんとバカみたいだけど、ずっと待ってるぜ。
ライブが終わって放心状態のまま、友だちと会って、SUN STAGE横の小径、なんか丘みたいなところにある変わった形の大型テント(インド料理屋)の横のバーで、お酒を買って、キャンドルを眺めながら乾杯した。韓国のソウルで「空中キャンプ」という素晴らしいお店をやっている友だちにも今年3月以来の再会を果たした。彼らは6人か7人だったかな、フィッシュマンズを観に韓国から来ていた。好きな曲の話とかをたどたどしい英語で話しながら、僕らはみんな夢の中にいるみたいだった。