福島県相馬市に行って来ました

7月22日、福島県相馬での、「相馬市復興応援 美空ひばり・チャリティー・フィルム・コンサート」に同行しました。
入場無料/ゲスト=加藤和也山口洋。炊きだし&ラジカセ&ガイガーカウンター贈呈も!→http://t.co/5F21YAE
21日15時に東京・代官山集合。このイベントのプロデューサー中野さんの車に同乗させてもらい、震災後4回目となる東北道ルート。
車中では中野さん所有のガイガーカウンターの数値が、栃木県を抜け、福島県に入っていくうちに上昇していく。その様に(数値が上がるたびに「ピッ、ピッ」と音が鳴る)、リアルな恐怖を感じていました。それを「恐怖」とここに言い表してしまうことに、福島に住む人たちに(実際に僕はもう顔を合わせ言葉を交わしているだけに)後ろめたさも感じてしまうのだけど、この感情は手放さないでおきたいです。僕は怖かった。
行きは約6時間かけ(福島市から相馬市への長い峠道の間の数値がいちばん高かった)、21時近くに相馬に到着。そのまま出演者、スタッフが集うお店へ。緊張が解け、ゆるみ、崩壊しかけた午前1時ごろ解散、ホテルへ。写真家の松本さんと相部屋。原発の話をしながら寝落ち。
翌日は、朝9時から市役所に相馬市長を表敬訪問。現在、仮設住宅などに避難している方は市内に約1100世帯、2500人。首長として震災時対応の鉄則は、「次の(二次的な)死者を出さないこと。倒壊家屋をチェックし、埋まっている人を助ける。海側の学校、老人ホーム、病院から人を逃がす」こと。今後の復興については、瓦礫の撤去はその一部でしかなく、次の生活設計を描けるようにすること。子どもたちをしっかり育てること、老人が不安なく過ごせるようにする、ということ。相馬市では震災孤児が48人。「せっかく助かった命を失わせない。強く生きていくための手段は教育」。だから、大学を出るまでの支援をする、とのこと。
約2時間後、会場の「はまなす館」入り。老人ホームや浴場が併設されている新しい施設。7月4日まではここも避難所だった。この日は300席が講堂に設置されている。仮設住宅に移った人達が招待されている。
ロビーには早くも入場を待つご婦人たち。炊きだしが予定より一時間早まる。神奈川県藤沢市からやって来たプロの調理人たちによる前日から入魂の仕込み。その一品は、鰻の夏野菜のサラダ飯。好評。ご飯の上に、海苔、茗荷、オクラ、トマト、葱、胡瓜、白胡麻、そして鰻。スクリーンでは先日の渋谷ライヴの際にヒートウェイヴのファンから寄せられた、それぞれの「LIFE」を切り取った写真が次々に上映されている。
開演。相馬でCDショップを営むモリタミュージック森田さんのMC→山口洋、「こんなにうら若いみなさんの前で歌うのは初めてです」。いきなりどっかんと笑いが来た。つかんだ。曲名のアナウンスだけで会場が湧いた「リンゴ追分」。拍手! 阪神大震災のときに作られた「満月の夕」。→加藤和也さんの挨拶。「美空ひばりフィルムコンサート」。相馬のために新たに編集された映像。歌で綴られていく「再生」への希望。ご当地ソング「相馬盆唄」(ひばりさんのブラジル公演の映像。4分27秒より。ロックンロール!)が流れたときの拍手はひときわ大きかった。
終演後の会場ロビーは、来てくださった「うら若いみなさん」が加藤和也さん、山口洋にサインを求め囲んでくださり、僕らは大きな笑顔がプラスされた感謝の言葉をたくさんいただき、横を見れば炊きだしチームが「おみやげ」丼のリクエストに大忙し、という幸せな時間だった。→片付け、記念撮影。現地の人たちとのお別れ。17時会場出発→23時東京到着。
追記
美空ひばりフィルムコンサート」収支報告が発表されました。ライヴでのグッズ売り上げ全額と募金から、「炊きだし食材費」、「仮設住宅へ寄贈したラジカセ100台」、「相馬の有志に進呈したガイガーカウンター代金」を捻出。 http://www.kk.iij4u.or.jp/~tero/life11.html