トーキョー無職日記

tuktukcafe062009-04-17

昨日の日記をダラダラと。
朝11キロ走り、シャワーを浴びてから新宿へ、朝霧JAMのキャンプ仲間、沼田学くんの写真展『指名アリ』を再訪。
初日のオープニングパーティにも顔を出したのだけど、パーティならではの混雑でじっくり作品を見ることができなかったので、最終日の昨日、改めて見に行った次第。新宿のホストたちの集合写真がギャラリーの壁面すべてに展示されてる。きちんとカメラを見つめた記念撮影。キャバクラも行ったことないのに、数百人のホスト(の写真)から視線を受けるのは滅多にない経験。初日には全然気が付かなかったけど、壁に小さく、「高見の見物のつもりか観察のつもりか、知らないもの見たことのないものをフラットに感動し続けたい」というような内容の言葉があって、ハッとした。
キャンプでもいつも何か発明作品を持ってきてたり、デモ(去年のクリスマスの高円寺デモでもばったり遭遇)ややばい場所にはどういうわけか「偶然」出くわす沼田くんの特殊能力は、すべてを面白がることから来るんだろうなと納得。
このとき沼田くんは「13時には戻ります」というメモを残して留守だったので、会うのは諦めて、隣のSUBWAYでサンドイッチを食べ(「ベジーデライト」は野菜の種類からいって不味くなるはずがないのに、なぜこんなに味がピンとこないんだろう。僕のドレッシングのチョイスが間違ってるのだろうか)、帰ろうかと思ったら、元同僚の写真家Kちゃんに後ろから声をかけられた。これから沼田くんの個展を観に行くというので、僕もまたギャラリーに戻る。沼田くんは帰ってきていた。話を聞きつつ、展示以外の、作品ファイルをめくる。2000年頃、ヨーロッパの野外フェスをまわって撮った写真ファイルに強く惹かれる。「あー、旅に出たい」という久しぶりの感覚。
沼田くんとは最近、ストライクカンパニーというバンドの撮影をしたけど、ステージだけでなく、ライヴ終了直後に楽屋でフォトセッションしようよという僕の突然の提案にもまったく動じることなく、それを面白がって、ステージとは別の彼らの魅力を引き出すところがすごい。
トーキョー無職日記

トーキョー無職日記

家に一旦帰り、佳境段階が続いてる本の作業が気になりつつも、僕は吉祥寺に出掛ける。
今年1月に『トーキョー無職日記』というマンガ本を上梓したトリバタケハルノブくんと会う。会うのはきっと5年ぶりぐらいだ。ハモニカキッチンでビールを飲み、いろんなものを食べながら『トーキョー無職日記』の背景のあれこれを訊く。僕の本と重なる部分もあるので、また日を改めてきちんとインタビューしてみたい。
そのあと、STAR PINE'S CAFEの山口洋のライヴに一緒に行く。もう10年も前にトリバタケくんにヒートウェイヴのライヴ告知フライヤーを描いてもらったことがある。できあがったフライヤでは、バンドメンバーの伴「慶充」が、伴「弁慶」になってビックリした。あと、STAR PINE'S CAFEのヒートウェイヴのライヴにゲスト枠で招待したところ、「ゲスト」でも必要なドリンク代600円を持っていずに、入場できずにそのまま帰ったこともあるという逸話の持ち主。
昨夜はライヴアルバム『Live at Cafe Milton』発売記念のライヴ。ぎっしり。初披露の新曲「愛と希望と忍耐」が良かった! what's so funny 'bout love, hope and patient!
ライヴ終了後、ハモニカ横丁の立ち飲みモスクワでKWLSKIさんと、某音楽プロデューサーと飲む。閉店ぎりぎりの時間に、店の前をストライクカンパニーのメンバーが通ったところ、お互い同時に発見し、「あっ!」と驚き、合流してさらに一杯。ふらふらに楽しい夜でした。
ダラダラ日記のついでに追加で数日前のことも書きます。早朝原宿で、イベント会場予約のための抽選があり(当選!)、それが終わったあと僕はラッシュアワーの山手線がイヤなので歩いて新宿駅まで移動。駅構内の成城石井でパンを買ってると、隣のレジで30歳ぐらいのアジア系男性が英語で何か問いかけてる。レジの女性は言葉が理解できないようだったので、僕は勘定を済ませてから彼に「MAY I HELP YOU?」と話しかけた。テレフォンカードが欲しいということだったけど、ここには売ってない。それに国内への電話ならコインがあれば公衆電話からかけられるよ、と南口前の公衆電話の列にまで連れていく。
彼はタイ人で、日本を旅行中。この朝、長野県松本から新宿駅に到着した。だけど同行の友人(タイ人)が松本発の特急に乗り遅れたので電話で連絡を取りたいのだという。JRのインフォメーションセンターの電話番号を僕に見せて、ここに電話してもらえないですかとお願いされたので、電話してみるものの、英語のアンサーフォン。彼の友人しかその日の東京での宿泊先を知らない&翌日の成田からバンコクへの飛行機チケットも持ってるという。携帯電話も持っていない。日本語話せない。その日、タイはデモ隊と軍の衝突で大変なことになってたけど、こっちも大変だ。僕は彼の代わりにJR松本駅に電話をして、駅員さんにそちらにタイ人の・・・・さんがいないか構内アナウンスしてくださいとお願いした。日本語はわからないそうだけど、「タイ」という単語と自分の名前には反応してくれると思いますから、もしいたら友人の・・・さんが新宿で待ってるので僕の携帯に電話をしてほしいと伝言をお願いした。数日前に、約1年ぶりに持ち始めた携帯。意外と役に立つもんだね。その後の対策を話しつつ、僕もタイが好きなので、タイの話をちょこちょこ混ぜる。新宿駅の彼は、バンコクのチャイナタウンに住んでるということで、じゃあ今度僕がファランポーン駅で困ってたら助けてくれよと約束する。彼は次に松本から到着する特急をホームで待つという。困ったことがあったら僕の携帯に電話してねと、番号をメモしてもらい、握手してお別れ。グッドラック。
30分後、松本駅の駅員さんから電話がかかってきた。構内アナウンスを5回しましたが、どうも駅にはいないようです、特急に乗ったのではという内容。そんな報告をしてくれるなんてすごく優しい。僕は事情を話す。お互い連絡手段がないから僕の携帯が中継地点になってるんです。「会えるといいですね」と駅員さんが心を込めて言う。「会えるといいですね。とにかくありがとうございました」と僕は感謝を述べる。
翌日、携帯に留守電が残ってることに気づいた。苦労して再生してみると(携帯の操作方法なんてあんまり覚えたいと思えない)、新宿駅で会ったタイ人からで、友人とは合流できたこと、いまは成田空港でこれからバンコクへ帰る飛行機に乗るところだということ、感謝の言葉、最後に「グッドラック」。異国で友人とはぐれてしまうなんて大変なことだけど、うまくいって良かった。僕もものすごく道に迷うタイプなのでバンコクで迷子になってたら、よろしくお願いします。