「月の庭」

本屋で雑誌をパラパラと立ち読みしてたら、『天然生活』という雑誌に、三重県亀山にある「月の庭」という、山口洋曽我部恵一がライヴをやってきたお店(オーガニックカフェ)の岡田桂織さんが「環境を考える料理教室」という記事で8ページにも渡って載っていて、僕は「月の庭」には行ったことないけど噂はよく聞いてたから買って、いま家でじっくりと読んだ。記事のクレジットを見てびっくり。写真もいいなと第一印象で思ってたのだ。なんと友だちのナカマサが撮ってた! キミはホントに世界中の素敵な場所を飛び回って撮影してるなあ。先々週、上野のPeace Music Festa! from 辺野古で会ったのだ。その前は先月の代々木公園だっけ?
「月の庭」のオーナーで岡田桂織さんの夫、マサルさんのことは山口洋から聞いていた。2002年、突然、マサルさんをプロデューサー(?)に、山口洋と細海魚が、ネイティブ・アメリカンのアクティビスト、トム・ラブランクと共にアルバムを作ると言い出したのだ。レコード会社なし、予算なし、とにかくトラックを作って、トム・ラブランクがその上にポエトリー・リーディングをして、そこにデザイナーの駿東宏さんが加わってジャケットをデザインし、山口洋は自らプロモーターとなり、リリース先を決め〜という流れがあったんだ。山口洋曰くの〈集まってくる人々は更に加速して、「収拾」って言葉が次第にアホらしく思えてくる。「自由」の裏には「責任」って言葉があるんだから、それでいいのだ〉なことだと思う。僕もトム・ラブランクにインタビューしたなあ。
このレコーディング日記(by 山口洋)、いつものように面白い。作曲からレコーディングからレーベルへの売り込みまで全部自分たちでやるのだ。ビデオクリップや「プレスリリース」という作品資料作りまで。
〈 深夜、ようやく殆どの原稿が揃ったので、資料制作開始。偉大なるデザイナーに散々お世話になって、コンビニ行って(ほんと、インディー時代を思い出す。って今のところインディーなんだけど)コピーしまくって、ホッチキスで留めて、午前5時、ゴキゲンな資料完成。疲れた。けど、仕上がりはどこのメジャーにも負けんぜ。俺はマジで「グラミー賞ネイティヴ部門」を狙っているのである。マジだってば。ノミネートさえできれば、イケると思う〉(2002年9月24日の日記より)。
まったくよー、音楽への愛がまったく感じられないプレスリリースを出してくるレコード会社は見習え、この気持ちの込め具合を。
できあがったアルバムのタイトルは『EAGLE TALK』
で、僕がマサルさんを次に見かけたのは去年の沖縄・辺野古での「Peace Music Festa! in 辺野古」でのソウルフラワーのステージで白塗り姿で踊ってる姿だったのです。マサルさん、何者?