スカパラ・フリーライヴ@代々木野音

スカパラの代々木野音フリーライヴを観に行きました。
南米チリ帰りのフーコ(数年前に韓国「空中キャンプ」にも行ったことある)と合流してすかさず缶ビールをあける。野外で、音楽と一緒に飲むビールのなんとうまいことか。
3曲目か4曲目ぐらいが「追憶のライラック」で、「あー、ハナレグミがいればなあ」なんて思ってたのです。でもまあそんな毎回ゲストで出るわけもなく、インストでの演奏。ところが曲終わりで、出てきた! 赤髪が見えた! 思わず前に行く。青のダウンジャケットにリュックサック。3日前にソウルでお別れしたときの格好。このタイミングで出てきてどうするんだろうと思ってたら(もともと出演予定済みで、遅刻しちゃったのかと思ってたのです)、「追憶のライラック」のイントロが再び始まる。で、当然、ハナレグミ歌う。しっかしほんとに飛び入り風の歌。リュック背負ったまま。いつもの美麗な歌声というより、「すげぇー、みんな歌えるよぉ」なんて会場を煽りながらのパフォーマンス。びっくりしたなあ。
ハナレグミはこの一曲のみ。スカパラのライヴは全部で一時間ぐらいだったかな。アンコールも一曲。「カップルに舌打ちされながらここで楽器を練習してたこと思い出した」とか「渋谷の路上でやってたことを思い出した」という挨拶もありました。
今日、スカパラはベスト盤の発売日らしく、いいタイミングで渋谷公会堂の前を宣伝トラックが通っていきました。
そのあとフーコとup linkのカフェ「Tabela」でチリの話を聞く。ここのテーブルや椅子が気になっていたので帰り際にお店のスタッフに訊いたら、ブラジルからの輸入だそうです。さらに、はーぴーが合流することになって今度はhiki cafeでビールとご飯。後ろの席のフランス人がなぜかビールとハバナクラブをおごってくれた。
ところで、音楽ポータルサイト「ナタリー」が、このスカパラのフリーライヴのレポートをその日中にアップ!
http://natalie.mu/news/show/id/886
これはすごい。昔はライヴ・レポートというのはその一ヶ月後ぐらいの雑誌で届けられるというのが普通だったし(でも、音楽雑誌は新譜のプロモーション中心だからライヴ・レポートの数は少ない)、翌日のスポーツ新聞に載る記事は、ライヴ会場受付でメディア向けに配布されるセットリストがあれば観なくても書けるレベルのもので(それでも写真が載るからファンはうれしい)、ライヴの感動をすぐに反芻したいファンや、観に行きたかったけど行けなかったファンには不満が残るものだった。僕もそれがいやだったから1996年5月に初めて、ライヴ・レポートの即日アップ(→ )というものにトライしてみました。だってそのときのライヴは日本中のファンが「どうだったんだろう?」とやきもきしてたはずだし、自分がメディアになって観たものを伝えればいいんだと思ったから。
その後も、ライヴ・レポートの即日アップ(僕は「音速レポート」と呼んでた)は、ヒートウェイヴでもたびたびやりました(→ )。どのぐらい「音速」かというと、観に来てたファンが家に着いてアクセスしたときにもうアップされてるぐらい、を目指してたので終演後の会場で大急ぎで作業してた。
いま、インターネットの普及でファンの人たちがノロい音楽メディアを超えて自分のblogやmixiの日記などにどんどんライヴ・レポートをアップしていく。フジロックやROCK IN JAPAN FESなど大きなフェスではオフィシャルサイトに同時進行形のレポートが随時アップされていく。でも、ネット上の音楽メディアはやっぱりリリース情報だったり、レコード会社やミュージシャン側が発信した情報をまとめるというのがメインのままだった。そんな状況を音楽ポータルサイト「ナタリー」が変えるかも。今回のスカパラや、先日の「AP BANG!」のレポート(これは即日ではなかったけど、オフィシャルの写真を借りるのに時間がかかったと予想)にしても、「ナタリー」は新世代の音楽メディアになる心意気を示してると思う。