GANGA ZUMBA@SHIBUYA-AX

開場から開演まで1時間、まわしつづけてたGENTAさんのDJ*1にまず、参りました。ルイ・ヴェガから始まったパーカッシヴなグルーヴ。琉球アンダーグラウンドなどの沖縄ダンスものから、アフロ、ブラジル、ラテンへと、そこには「ジャンル」分けはない。ひたすらパーカッシヴ。最後の方にスピンしたケミカル・ブラザーズの「It began in Africa」にやられた。テクノ・ビートの上にパーカッションが跳ねまくり、そこに「It began in Africa」という声が何度も繰り返される。そう、それ(音楽)はアフリカで始まったのだ。まさにGANGA ZUMBAなDJ!
GANGA ZUMBAはどこにも従属しない、音楽の解放区だ。「GANGA ZUMBA」というバンド名は新たな旅へのパスポートになる。その旅は、「世界リズム紀行」といった平面的、地理的なものではない、あらゆるものの始源、アフリカからこの惑星に広まった音楽の未来を目指す、時空も越えるグレート・ジャーニー。あらゆる要素をハイブリッドに進化していく「未来世紀アフリカ」(ブラジルではない)な音楽。
〈でも、アルベルトがやってる、サルサやラテンをルーツに持ってる音楽も強いと思うよ。踊らせちゃうもん。初めて聴く人もうずうずさせてしまう。俺も2008年に向けて、いまのバンドを新たな世界に持っていきたいんだけど、「ダンス」というのは切り離せない〉(エセコミ37号
アルベルトとの対談で話していたこの言葉の意味を強く感じました。すべての新曲にその傾向は顕著にありました。初めて聴く人もうずうずさせる、誰も聴いたことのない音楽。Asian Dub FoundationやTranceglobal UndergroundやTabla Beat Scienceといった魅惑的なバンド名の中に、「GANGA ZUMBA」という名も加わるべきだ。
でも、前述のバンドにはない、「歌」という、(身体だけでなく)感情を揺さぶるとんでもなく強力な武器もGANGA ZUMBAにはあるので参ってしまう。
参りっぱなしでした。
GANGA ZUMBA
宮沢和史(ヴォーカル)/GENTA(ドラム)/tatsu(ベース)/高野寛(ギター)/今福“HOOK”健司(パーカッション)/マルコス・スザーノ(パーカッション)/フェルナンド・モウラ(キーボード)/ルイス・バジェ(トランペット)/クラウディア大城(コーラス)/土屋玲子(バイオリン、二胡
と、コーフンしすぎで翌27日は、家のCD棚から探し出した「It began in Africa」を10回以上、聴いてました。
ところで、こちらにも書いたけど、「ワンダ 100年ブラック」がすごい。今度は、「metro min.」の増刊号を作っています。まるごと一冊、ブラジル移民100周年関連。東京のメトロ駅で配布のフリーペーパーです。ぜひゲットを。

*1:TUK TUK CAFEのCDJとミキサーも使用!