キーワードは「ローカル発信」

先日、リクオさんにインタビューした原稿が、以下にアップされました。
http://d.hatena.ne.jp/theRising/20090809
テーマは9月5日(土)、6日(日)に江の島で開催される「UMISAKURA MUSIC FESTIVAL」です。
江ノ島は、この季節、とーーっても気持ちいいです。
昨日のパーティ「freedom sunset」は、DJ CALMのファイナルで、「スリラー」が流れだし、みんながDJブースに向かって「マイコー! マイコー!」と叫ぶので、「あれあれれ?」と思って覗いたら、DJブースのところで完璧にマイケル衣装&メイクの人が「スリラー」に合わせて女性ダンサー2人と踊ってた! すごい盛り上がり。そのあと次回開催日のアナウンスがあって、最後にかかった曲がハイロウズの「日曜日よりの使者」。みんなで大合唱。「しゃらららーら、ららららーら!」。この2曲だけ、それまでの選曲とはまったく違ったテイストだったけど、なんなんだ、夕陽の下で踊って盛り上がるこの多幸感は。
毛利嘉孝さんの「ストリートの思想」はとてもいい本だけど、都内の「ストリート」だけが対抗文化の拠点じゃないってことだよなーって江の島で思いました。高円寺に住んでいる人だって「素人の乱」の動きにまったく気づかない人だっているだろうし、また、高尾山や、藤野の「ひかり祭り」や江の島の「freedom sunset」のようなおもしろいところも東京周縁にはある。それに東京だけではなくて、日本各地の「land of music」を繋ごうとしているのが、リクオさんや山口洋のツアー。僕はまだ行ったことないけど、三重の「月の庭」とか、宮城県白石の「カフェミルトン」とか、那覇の「桜坂劇場」とか。
この「UMISAKURA MUSIC FESTIVAL」の音楽プロデューサーであるリクオさんは、キーワードを「ローカル発信」と言っていた。「場」を作って、発信すること。以下の言葉を思い出した。
〈社会の均質化・規格化の圧力に対する「否」は、そのような圧力から逃れることのできる「小さな場所」を社会の片隅に構築するかたちで実現されるしかあるまい。権力や財貨や情報や文化資本が差別化のために適度に機能しないような「逃れの街」(アジール)を同一的な社会の中の特異点として築くこと、それがかろうじて私たちにできることではないか。〉
内田樹『こんな日本でよかったね 構造主義的日本論』より)
上の写真は、リクオさんの日記から拝借。