いとうせいこうさんに帯の言葉をいただきました!

いとうせいこうさんから、『僕とうつとの調子っぱずれな二年間』の新しい帯のための文章を頂きました。
僕も長いことずっと調子っぱずれだった。
でも、その頃のリズムも自分らしかったと今は思いたい。
これから、また調子が外れてもいいように。
いとうせいこう
せいこうさんからこのような言葉を頂き、とてもうれしいです。
調子っぱずれで、認知が歪んでいるとき、そこからの脱出の鍵は、いとうせいこうさんの小説『解体屋外伝』の中の、「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」という言葉や、「悲しい目に会った人間は、何を見ても落ち込む。それは神経洞窟(ニューロティック・ケイヴ=この小説内の造語)が目の前にあるものを穴に引っ張り込むからだ。(中略)俺たちは違う。悲しいことなんていう事実はない。そこにあるものをどうとらえるかだけだ。それを悲劇の繰り返しにしているのは、脳(システム)に出来た神経洞窟のせいなんだ」という言葉でした。
特に前者の言葉は何度(いまもだけど)つぶやいたことか。
この言葉と出会ったタイミングも良かった。不眠症や、本が読めない時期から抜け出したときに初めて手に取った本が、『解体屋外伝』だったし、文字通り「外」に出て行ったときに代々木野音で聞いた「演説」で、せいこうさんはこのフレーズを引用した。DJ BAKUのアルバムでも聴き、横浜での古い建物一棟を使った室内フェスでは、DJ BAKUがスピンし、スピーカーから大音量で流れてきたその声に震えた。
そのせいこうさんが『僕うつ』のために、こんな素晴らしい言葉を授けてくれた……。
解体屋外伝 (講談社文庫)

解体屋外伝 (講談社文庫)

僕の本(マンガを描いてくれたはらだゆきこさんいとうせいこうさんの大ファンです)を読んでくれた人は、ぜひ『解体屋外伝』も読んでください。Amazonで『僕とうつとの調子っぱずれな二年間』を注文しようかなと思ってる人は、両方注文したほうが送料がお得ですし、『僕うつ』を読むと、『解体屋外伝』も読みたくなる仕掛けになってます。
僕とうつとの調子っぱずれな二年間

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  • 作者: 三保航太,はらだゆきこ
  • 出版社/メーカー: メディア総合研究所
  • 発売日: 2009/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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音楽系編集者、41歳がうつになった。音楽が聴けなくなり、新聞も本も読めなくなり、携帯電話も解約し、家でホラー映画『ゾンビ』のDVDだけを繰り返し見ているという奇妙なひきこもり生活。
調子っぱずれで、暗黒で、マヌケなうつ生活エピソードの数々。見知らぬ男にバールで殴られ、毎朝十キロを走り、社会復帰はデモへの参加から!それでも、うつからの脱出を試みるサバイバルの日々。
うつは、心のアンテナの歪み? 世界とのチューニングがうまくいかないと思ってる人と、その周囲の人に贈る、実体験マンガとその記録文章。
関連インタビュー
山口洋×三保航太 「光と闇の中で」
http://d.hatena.ne.jp/theRising/20090526
三保航太×はらだゆきこ 『僕とうつとの調子っぱずれな二年間』
http://d.hatena.ne.jp/tuktukcafe06/20090607