「2001年9月11日」

5年前の今日、僕はあのニュースを事務所のテレビで知った。最初はとんでもない事故だと思った。二機目が突っ込んだとき、世界は終わると思った。あのビルが崩れた映像も、そのまま事務所でテレビで見ていた。世界が崩れ落ちるのだと思った。
夜が明けたら世界中が戦争になるだろうって、帰宅後、テレビのニュースを見ながら覚悟した。東京もまた燃えてしまうだろうって。
その時代に生きている人、ほとんどすべての人が記憶している特別な日というのがある。ある世代の人にとってはケネディ大統領が暗殺された日だろうし、ある世代の人にはジョン・レノンが射殺された日だろう。
2001年9月11日という日もそのひとつだ。僕も毎年この日が来るたびにあの光景を思い出すだろう。でも、「2001年9月11日」は決して世界のすべての人にとって特別な日じゃない。アメリカはテロリストをかくまったとアフガニスタンを攻撃した。大量破壊兵器を隠しているとイラクを攻撃した。イスラエルレバノンは……。そこではそれぞれの特別な、悲しい日がある。
5年前の9月、あのテロのあとの最初のラジオ収録の日、山口洋と相談をして「ラヴソング」の特集をすることにしました(→選曲リスト)。3曲目MARVIN GAYの「WHAT'S GOING ON?」には“War is not the answer, for only love can conquer hate”というフレーズがあります。
※上の写真は去年サンフランシスコの中華街で撮ったもの。


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